マツタケ

マツタケ

Tricholoma matsutake (S. Ito et Imai) Sing.

(キシメジ科 キシメジ属)

 毎年秋になれば、必ず話題にのぼるきのこである。その割に山で本物にお目にかかった人は少ないようで、「このきのこは食べられますか」とマツタケを持って来る鑑定依頼人もいる。 「このきのこは一度食べると病みつきになってしまうマツタケというきのこです」と話すと、当の御本人がびっくり仰天。 来る時にはビニールの袋の中に無造作に放り込んで持ってきたのに、帰りにはうやうやしく紙に包んでもって帰る。 ほかにもいろいろ持ってきたきのこは「もう必要ありませんから処分して下さい」と言って見むきもしない。そんな中に案外おいしいきのこがあったりするのだが……。 このマツタケは、アカマツ林以外ではツガやコメツガなどの林でも採れる。

[特 徴]
 傘は初め半球形で後には平らに開き、表面は褐色の繊維状の鱗片でおおわれる。ひだは白色で柄に湾生し、並び方は密。柄は傘の表面と同様の鱗片でおおわれるが、 つばから上部は白色。



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