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塩原大沼   H12.4

キクザキイチゲ
Anemone pseudo-altaica

(キンポウゲ科)

 訪れた奥塩原の大沼はまだ早春の趣であった。ひんやりと風の吹く沼の畔で弁当を食べて歩き始めた岸辺に点々と咲いていた。切れ込みの深い葉が印象的であった。 柔らかな陽射しの中に、群生しないで一輪ずつ、ちょっと寂しげにすっと立ち上がっている。静かな早春の雰囲気ととけあって気高い。淡紫色、時に白色というが、 ここの花はすべて白であった。沼を離れて杉林に入ると、もう姿を見られなかった。


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