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農業生物資源研究所の北村實彬氏が、1987年秋に台湾を旅し、中部海岸の鹿港民族博物館でこれを発見した。餅で作った本体に紙や針金で翅や脚をつけ、
彩色した虫や小動物の玩具で、かつては正月にこれで子供たちが遊ぶ風習があったという。北村氏はこの素朴な玩具の最後の作者が、
台中市に住む許安田老であることを聞き出し、早速老を自宅に訪ねた。老は高齢ですでに製作をやめていたが、記念に保存していた4種4点の虫があり、
これを“無理に”譲り受け、帰国後好事家の仲間に分配した。ぼくもカマキリを頂いたが、この貴重品の散逸を惜しむ高度の判断から、
この2種とカミキリムシ・コオロギを含めたすべてを“無理に”再回収した。北村氏・服部伊楚子氏・木村宏氏の英断に感謝する。チョウの開張9.5cm、
カマキリの高さ8cm。
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