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小さい方のケラは1986年1月、デンパサル郊外の骨董店で見つけたものである。相当な時代物で、黒く彩色した軟木の一本彫り。体長22cm。
触角と尾毛用の穴があるがそれらはすでに欠落していた。日本円概算で5,000円の言い値を700円に値切って購入。大きい方は1989年の夏、
当時バリ島在住の鈴木芳人氏(現九州農試)が土産物店で1点だけ発見し、みやげにくださったものである。体長40cm。
尾毛を含めて白木硬木の見事な一本彫りである。腹面に作者銘があり、バリ島では名のある作家とのことである。ともに同工異曲のリアルなできであるが、
こんな特殊な虫が、時代を違えた少なくとも2人の作家によってモチーフに選ばれたのが偶然とはとても思えない。しかし、上記の記者もすでに故人となり、
そのいわれはいまだにわからないでいる。
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