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オナガドリはキジ科に属し、200年前、現在の南国市篠原で床屋をしていた武市利右衛門が飼っていた「小国(しょうこく)」という種類の地鶏に突然変異が起きて、
尾が長くなったものとされている。
当時各藩は、参勤交代の行列の先頭で振りかざす毛槍(けやり)に使うため長いニワトリの羽を探していたので、土佐藩では、オナガドリの存在を極秘にし、
ニワトリは勿論のこと卵さえ藩外へ持ち出すことを厳禁したと伝えられる。
ニワトリは年に一回、新しい羽毛に抜け換わる換羽現象があるが、オナガドリの雄には、尾の部分だけが抜けないで羽がどんどん伸びる性質がある。
最初のころは、羽に茶色が混じった五色鶏だったが、明治時代になって白・黒・緑色の白藤種(しらふじしゅ)、茶色系の褐色種、白だけの白色種に改良された。
このうち尾がよく伸びたのは白藤種で3m位だった。
大正時代に止箱(とめばこ)が使われるようになって、尾羽がさらに伸びだした。この箱は高さ1.8m(現在のもの)、1羽だけ入れる大きさになっていて、
その中で尾羽が損傷したり抜けたしないように自由な動きを極端に抑制して飼育する。軽い運動をさせるため外に出すときは、人が長い尾羽を手に巻いて持つ。
こうして1年に1mくらいずつ伸びるオナガドリができた。
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