写真提供:沖縄県那覇市 嵩原建二氏
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キツツキ科の1属1種。沖縄本島北部の山原(やんばる)とよばれる常緑広葉原生林地帯にのみ生息する日本固有種。
明治19年(1886)に野口という人が捕らえた鳥が、翌年、日本在住のイギリス人により新種として学会で発表され、「野口啄木鳥」と和名が付けられた。
全長31cm・翼長16cm・体重130gで他のキツツキより細長い。全身が暗赤褐色に見えるが下面は淡色で、頭頂が幼鳥と雄は赤色、雌は暗褐色。
くちばしは灰白色、翼と尾は黒褐色。翼の先には小さな白斑があり、飛んだとき白い筋に見える。
餌は昆虫・クモなどの動物質と、アカメガシワ・ヒメイタビ・リュウキュウハゼ・イチゴの実などの植物質。高木の幹や枝、それに地上を跳ねて移動しながら倒木や朽ちた切株で採餌する。
木に穴を掘って巣を作るため、くちばしは鋭く先がとがっていて丈夫。幹にしっかり止まれるように、脚とともに体を支える尾羽が固い。
急旋回や反転がうまくない。
3月になると、枯れているか半分枯れかけている直径30cm以上のスダジイ(イタジイ)・タブノキ・オキナワウラジロガシなどの幹や太い枝に、
雄と雌が共同で2〜3週間かけて、巣口の直径7cm・深さ40〜55cm・内径12〜19cmの巣穴を掘る。
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