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石狩平野の南西部、野幌川と江別川の間を南北に細長く延びる野幌丘陵(旧広島村・旧江別村)にあり、旧農林省北海道林業試験場の試験林のうち天然保存区となっていた国有林で、
トドマツと落葉広葉樹を主体とする針広混交林。
丘陵は中央部が高いものの標高100m以下、東西に緩傾斜。もとは丘陵に針葉樹が多く、この高さでは異色のトドマツの巨木を混じえた純林もある一方、
沢地には広葉樹が多く、開拓が進みつつあった石狩平野で自然の姿を留めていた。
この美林が、第二次大戦中は軍用材向けに、戦後は開拓のためかなり伐採された。そして、特別天然記念物に指定された翌々昭和29年(1954)には台風でほとんど壊滅状態になり、
その後の風害や病虫害で回復の見込みがなくなった。
このため、30年代半ば、指定されていた3団地320haのうち比較的被害の少ない1団地を残して指定が解除され、現在は北広島レクリエーションの森に隣接する3林班39.7haとなっている。
樹種はトドマツ・センノキ・ミズナラ・ミズキ・シナノキ・エゾイタヤ・ホオノキ・エゾヤマザクラ・カツラ・ナナカマドなどで針葉樹85%・広葉樹15%、林齢135年。
林床にはササ・シダ・エゾユズリハ・ハイイヌガヤなどが多い。
野幌原始林は、景観面では昔の面影が乏しくなっているものの、温帯北部の平野で、しかも都市近郊に原生林として残っているところが貴重とされる。
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