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出羽三山の一つ羽黒山(標高436m)では、羽黒神社表参道の随神門から山頂の三神合祭殿までの間、石段の両側に見事なスギ(裸子植物類スギ科)が並び立つ。
石段は延長1,760m・高低差300m、かなりの上り下りと屈曲がある2,446段。石段の中央から左右とも8mの間が並木として指定されている。
このスギは、羽黒山が山中で修行し祈祷する修験道(しゅげんどう)の聖地であるところから、修験者(山伏)たちにより信仰の証しとして植えられたものらしい。
江戸時代初期、羽黒山中興の祖といわれる天宥別当(てんゆうべっとう)が、生育不良のスギを植え替えたりするなどとくに力を注いだと伝えられる。
昭和30年(1955)の指定時には総数585本あったが、台風や雪害によって多く枯れ、現在は400本あまりになっている。しかし、樹齢350~500年、
幹周り2~4mのスギ並木は実に壮観。樹高51mのもある。
羽黒山系は、スギの生育に適した水分条件を備えているうえ、広葉樹があって土壌が肥沃になるなど、スギの生育環境に好条件をもたらしているとみられる。
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