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サクラソウ(桜草)は、被子植物類サクラソウ科サクラソウ属の代表種で、山地や河畔などの湿地に群生する宿根多年草。
日本のサクラソウの原産地は荒川の沿岸とされ、北海道・本州・九州に分布する。
遺伝的な変異が多く、花の形・花冠の大きさ・花の色・花茎の長さなどが一様でない。
以前の荒川はたびたび氾濫を起こしたため、下流域の河川敷におびただしい量の土砂が堆積して多くの湿地植物が生育するようになり、
田島ケ原・尾久ケ原・浮間ケ原・徳丸ケ原・戸田ケ原などがサクラソウの自生地になった。
しかし、鎌倉時代以降の度重なる治水工事、そして第二次大戦中・戦後の開墾と1960年代の高度経済成長に伴う開発で、自生地が消滅していった。
こうしたなかで、市民の手によって保護されてきた田島ケ原の自生地を当時の浦和市が昭和36年(1961)に買収し、保護・保存のための直接管理者となった。
旧浦和市郊外の荒川堤に広がる4.1haの指定地域には70万株ある。4月中旬その3割がかれんなピンクの花を咲かせ、高さ15〜40cmの花茎の先に7〜20花を散形状につける。
花冠は径2〜3cm、深く五裂し、裂片の先がサクラの花弁状に凹入するものが多い。
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