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JR徳島線阿波加茂駅の北東1km、吉野川南岸の段丘上にある若宮神社の社地跡(社有地)に、クスノキ(被子植物類クスノキ科)が壮大な樹冠を広げている。
この巨木は、クスノキの典型的な半球状の樹相をしており、見通しのよい平坦な水田地帯に風格のある美しい姿で悠然と立っていて、遠くからの眺めもすばらしい。
根周り19m・幹周り13mで、地上3mあたりから十数本の太い枝を四方に伸ばしている。枝張り東西49m・南北41m、樹高25m、樹齢1,000年以上。
度重なる吉野川の大洪水や落雷に耐えてきたものの、近年周辺に駐車場ができたりした影響を受け樹勢が衰えてきたため、
三加茂町が周囲4,000m2の水田を買い入れて客土するなど根の保護対策をしたところ、樹勢が回復した。
「加茂」という地名は、平安時代、この土地に京都の賀茂神社の荘園があったため付けられたもので、大クスのところにあった若宮神社は明治43年(1910)の村社統合によって廃社となり、
神木のクスノキが残った。
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