バラの歴史 |
バラのルーツ
古代のバラ
伝播と進化
香料や薬用など バラの原種 近代のバラ 新しいバラを求めて |
近代のバラ |
19世紀以前に中国で育成・栽培されていたRosa chinensisとR.giganteaとの交雑種がヨーロッパに導入され、Bourbon roseとの交雑が試みられました。
その結果、Hybrid perpetual系とTea系のバラが生まれ、さらにこの両系間の交雑からHybrid tea(HT)系が育成されました。
1867年に発表されたギョー氏作出の「ラ・フランセ」が四季咲き大輪バラ(HT系)のナンバーワンとされています。
それまでのBourbon系のバラは晩春から夏にかけて年一回開花するだけでしたが、中国種から四季咲きの性質や多様な花色、つる性、耐寒性などの諸性質が導入されて近代のバラが出現したのです。 さらに日本原産のノイバラ(R.multiflora)とR.chinensisとの交雑種であるPolyantha系にHT系を交雑して育成したのが、 中輪多花性のFloribunda(FL)です。花粉親の分からない自然実生から選抜・育成された場合が多かったので、系統関係は必ずしも判然としませんが、 東洋種と西洋種との交雑が繰り返されて遺伝変異に富む魅力的なモダンローズが数多く発表されました。 最近、世界に新風を巻き起こしているバラに「イングリッシュローズ」と呼ばれている品種グループがあります。 これは英国の育種家D.オースチンが優雅な花形や芳しい香りを備えたオールドローズに現代のバラを戻し交雑して作出した、いわばオールドローズタイプのモダンローズで、 現在、100を越す品種が出回っています。 |
新しいバラを求めて |
新しいバラを求めてやまないバラ愛好家や育種家達によって、バラは少しずつ姿を変えてきました。このようなローザリアンといわれる人たちは、
いまでも病気や害虫に強い抵抗性のある品種の育成をめざして頑張っています。イングリシュローズは、オールドローズの優雅な花形や芳醇な香りの素晴らしさを見直すきっかけを与えてくれました。
グランドカバーローズも、修景用としてのバラの新しい展開方向を示しています。
優れた形質を持ちながら、これまで一度も遺伝資源としてバラの育種に使われていない野生バラがまだ沢山あります。これらを交雑の親に活用することによって、 もっと新しいタイプのバラが生まれる可能性があります。バイオテクノロジーを駆使した青色のバラも、近い将来私たちの前に姿を現してくれるでしょう。 バラの行く手はますます明るく刺激的といっても過言ではありません。 |
目次 バラの歴史 バラの種類
バラの育て方 バラ・アラカルト プロフィール